ハーフスイングのチェックをリクエスト出来るのは、球審がストライクのコールをしなかった時だけです。すなわち、守備側からのみリクエストが可能です。さらに守備側の監督もしくは捕手に限られます。ベンチにいるコーチや、投手、その他の野手がリクエストすることはできません。

 

8.02(c)【原注2】ハーフスイングの際、球審がストライクと宣告しなかったときだけ、監督または捕手は、振ったか否かについて、塁審のアドバイスを受けるよう球審に要請することができる。球審は、このような要請があれば、塁審にその裁定を一任しなければならない。

 塁審は、球審からのリクエストがあれば、ただちに裁定を下す。このようにして下された塁審の裁定は最終のものである。

(次の一球を投じる前など、リクエストできる時期も決められています。この間はインプレイです)

 

宣告用語:

球審=(左の手のひらを塁審方向に差し出しながら)「Did he go?(振った?)」

塁審=(アウトと同じジェスチャーで)「Yes, he went.(スイング)」/(セーフと同じジェスチャーで)「No, he didn't go.(ノースイング)」

 

打者ハーフスイングの際、球審自身が「振った」と判断し、ストライクを宣告する場合には、

打席側の手(右打者には左手、左打者には右手)で打者をポイント後、「Yes, he went!」とコール。

 

2018年6月19日 ヤクルトの青木宣親選手が審判に対する暴言行為でプロ初退場になったのは、このハーフスイングが発端でした。青木選手は「振っていない、塁審にチェックしてくれ」と球審に要請しましたが。その要請は上記の通りルール上受け入れられません。

 

また、基本的なことですが、スイングした・しないに関わらず、ボール、ストライクの判定について審判に異議を唱えることは許されません。

8.02(a)【原注】ボール、ストライクの判定について異議を唱えるためにプレーヤーが守備位置または塁を離れたり、監督またはコーチがベンチまたはコーチスボックスを離れることは許されない。もし、宣告に異議を唱えるために本塁に向かってスタートすれば、警告が発せられる。警告にもかかわらず本塁に近づけば、試合から除かれる。